
風邪の診断と対処法 ― 看護学生の皆さんへ
皆さんもこれまでに何度か風邪をひいたことがあると思います。今日は、風邪の基本的な症状とその対処法について、一緒に確認してみましょう。
風邪には、主に次の3つの症状が見られます。
- のどの痛み(咽頭痛)
- 鼻水
- せき
これらはすべて、ウイルスによって引き起こされる症状です。風邪のウイルスは、特定の臓器だけでなく、上気道のいろいろな部分に炎症を起こすため、これらの症状が同時に現れることが多いのが特徴です。
この「複数の症状が同時に出る」という点が、風邪の診断でとても大切になります。
たとえば、
- のどの痛みだけなら、咽頭炎や扁桃炎の可能性があります。
- 鼻水だけなら、副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎(花粉症など)を考えます。
- せきだけなら、気管支炎や肺炎のこともあります。
逆に言えば、この3つのうち2つ以上の症状が同時にあるとき、「風邪」である可能性が高くなります。
風邪をひいたときの対処法
基本的に、風邪は軽い感染症ですので、病院に行かずとも自宅で安静にしていれば自然に治ることがほとんどです。
おすすめの過ごし方は次のとおりです:
- 体をしっかり休める(無理せず学校や仕事は休む)
- 十分な水分をとる
- アセトアミノフェンなどの解熱鎮痛薬を必要に応じて使う(副作用が少なく、安全性が高いです)
ただ、「大事な行事がある」「早く治したい」というときの“奥の手”もあります。
私のおすすめ ― 葛根湯+生姜
私自身も試して効果を実感している方法をご紹介します。
- 「風邪かな?」と思ったらすぐに行動します。たとえば、のどがイガイガして鼻水が出てきたときなど。
- 葛根湯(漢方薬)を2包、200ccほどの温かいお湯に溶かします。
- そこに冷蔵庫にある「生姜チューブ」を3cmくらい加えて混ぜます(少し溶けにくいです。完全に溶けなくても大丈夫)。
- それをゆっくり飲んで、すぐに寝ます。
しょうがの作用で体がぽかぽかと温まり、翌朝には症状が軽くなっていることが多いです。
その後も、葛根湯1包ずつ1日3回ほど、2~3日間続けると、回復が早まります。
最後に
風邪は身近な病気ですが、「どんな症状が出て、どう見分け、どう対処するか」を知っておくことは、看護師としてとても大切です。そして何より、自分自身の体も大切にしてくださいね。
困ったときは、遠慮せず先生たちに相談してください。皆さんが元気で学びを続けられるよう、いつも応援しています。