
生徒の皆さんへ
勉強に励む毎日、少し肩の力を抜いて、心に残る一本の映画を観てみませんか。皆さんにおすすめしたい作品を紹介します。
その名も『侍タイムスリッパー』。
物語は、会津藩の侍が決闘のさなかに雷に打たれ、時を超えて現代へとタイムスリップするという、奇想天外ながらも心温まる作品です。映画は笑いにあふれ、淡いロマンスも織り交ぜながら、会津が歩んできた悲しき歴史を私たちに静かに語りかけます。
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私はかつて、豪雪の地・会津に5年間暮らしていました。豊かな自然、澄んだ空気、そして人々の誠実さに何度も心を打たれました。会津は、米の旨みと甘みが凝縮された白米、辛子味噌を醤油に溶いて味わう馬刺し、甘くとろけるような「みしらず柿」など、食の宝庫でもあります。
約150年前、戊辰戦争のなかで幕府への忠義を貫いた会津藩は、会津若松城に籠城し、新政府軍と戦いました。女性や子どもを含む2,500人以上が命を落とし、飯盛山で自刃した白虎隊の若者たちの話は、今も多くの人々の胸を打ちます。
「会津の三泣き」という言葉をご存じでしょうか。
会津に来た人は、初めは「よそ者」への厳しさに泣き、やがて人の情の深さにふれて泣き、そして去るときには別れの辛さに泣く。そんな会津の土地と人の魅力を、この映画はユーモアとともにやさしく伝えてくれます。
ぜひ、一度ご覧になってみてくださいね。
皆さんの心の旅の一助となりますように。