
「自分はどうしてうまくできないのだろう」と感じることはありませんか。
あるいは、友人の行動に戸惑い、「どう接したらいいのだろう」と悩むこともあるかもしれません。
今日は、注意欠陥・多動性障害(ADHD)の特性について、少しだけお話ししたいと思います。
まず、とても大切なことをお伝えします。
ADHDは「努力不足」でも「性格の問題」でもありません。
これは、脳の「計画する力」「時間を管理する力」「整理する力」といった働きの“ちょっとした違い”です。できないのは「やる気がないから」ではなく、やり方や環境が合っていないだけなのです。
例えばこんなことはありませんか?
・忘れ物が多い。締切を守れない
・やることが多いと頭が混乱する
・集中が続かない。準備をつい後回しにしてしまう
クラスに1人くらいは、同じような悩みを持つ人がいると言われています。
では、どうしたらよいのでしょうか。
大切なのは、「がんばること」ではなく、「やり方を変えること」です。
たとえば――
・ 一度に一つだけやる
「全部やろう」と思うと大変ですが、「今日はこれだけ」と決めると前に進めます。
・ 課題を小さく分ける
レポートも「調べる→目次を書く→本文を書く」と分けると取り組みやすくなります。
・見える形にする
やることを紙やスマホに書き出すだけで、頭の中が整理されます。
・ 環境を整える
静かな場所で勉強する、スマホを遠ざけるだけでも集中しやすくなります。
・ 自分に合った方法を探す
25分集中して5分休む、というような方法もとても有効です。
もし友人に困っている人がいたら、
「どうしてできないの?」ではなく、「どこで困っているの?」と声をかけてあげてください。それだけで、その人は「理解してもらえた」と感じ、少し前に進むことができます。
最後に、皆さんに伝えたい一番大切なことです。
ADHDの特性を持つ人は、
人の気持ちにとても敏感で、共感力が高いことが多いと言われています。
それは、看護の世界でとても大切な力です。
患者さんが求めているのは、「完璧な看護師」ではありません。「自分のつらさをわかってくれる人」です。あなたが今、悩んでいることも、これからきっと、誰かを支える力になります。
どうか、自分を責めすぎないでください。そして、周りの人にも少しだけ優しくなってみてください。その優しさこそが、皆さんを素晴らしい看護師へと導いてくれるのだと、私は信じています。