学校長の部屋

2026.07.10

原田マハ

最近、友人から勧められた原田マハさんの『生きるぼくら』と『たゆたえども沈まず』を読み、深い感動を覚えました。

『生きるぼくら』は、いじめで心を閉ざした青年が、蓼科で祖母とともに米作りをしながら、人とのつながりと「生きる喜び」を取り戻していく物語です。私たちの住む茅野の自然や風景が舞台となっていることもあり、一頁ごとに身近な景色が心に重なりました。

『たゆたえども沈まず』は、画商・林忠正とゴッホ兄弟が芸術への情熱を貫き、苦悩の中でも希望を失わず歩み続ける姿を描いた作品です。「たゆたえども沈まず」とは、どんな逆境や困難に直面しても、決してくじけず立ち向かう不屈の精神を意味しています。

二冊に共通しているのは、人は一人では生きられず、誰かとの出会いや支えによって再び前を向けるということです。それは、患者さんの人生に寄り添う看護にも通じます。忙しい毎日の中でも、ときには一冊の本を開き、登場人物の心の旅に寄り添ってみてください。本は知識だけでなく、人を思いやる心を静かに育ててくれる、人生の良き伴走者です。

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